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Full text: 195 lines
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[001]■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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[002]なぎさヤンデレ度Aが二以上で表示。(全三選択)
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[003]0212「もう、お水持ってきます」
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[004]■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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[005]■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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[006]0223「手伝う」
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[007]0二二五「部屋には可愛い縞々パンツがありましたよ」
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[008]■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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[009]【かおり】
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[010]「なぎさ先輩、今日は何をすればいいですか?」
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[011]【なぎさ】
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[012]「そうねぇ。
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[013] じゃあ、取り敢えず、
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[014] 配薬の残数チェックしようか」
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[015]【かおり】
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[016]「はい。
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[017] じゃあ、わたし、
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[018] 処方箋の準備してきますね」
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[019]わたしが処方箋を取り上げた時、
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[020]主任さんが顔を上げた。
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[021]【はつみ】
>

[022]「そういえば藤沢さん、
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[023] 昨日、下膳の際に服薬の確認ミスがあったわよ?
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[024] 気をつけてください」
>

[025]【なぎさ】
>

[026]「ええっ!?
>

[027] そんなことは……!!」
>

[028]主任さんは仕事の手を止めて、
>

[029]まっすぐになぎさ先輩を見つめた。
>

[030]【はつみ】
>

[031]「303号室の加藤さんの薬が
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[032] 昼食のトレイに残っていたそうよ。
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[033] 山之内さんが気づいてくれたから良かったものの」
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[034]加藤さんって、たしか
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[035]糖尿病の患者さん、だったよね。
>

[036]患者さんが多くて把握するのが大変……!
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[037]【なぎさ】
>

[038]「あ、あたし……」
>

[039]【はつみ】
>

[040]「下膳はただ食べ終わったお膳を
>

[041] 機械的に下げればいいというものではないわ」
>

[042]【はつみ】
>

[043]「食事量チェックだけでなく、
>

[044] トレイの上に何もないか
>

[045] ちゃんと最終確認をしたの?」
>

[046]【なぎさ】
>

[047]「そ、れは……」
>

[048]厳しい主任さんの視線を前に、
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[049]なぎさ先輩は自信なさげにうつむいてしまった。
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[050]【はつみ】
>

[051]「今回は山之内さんがフォローしてくれたけれど、
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[052] いつも誰かがフォローしてくれるわけではないの。
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[053] 最終チェックは必ずやっているのかしら?」
>

[054]【なぎさ】
>

[055]「……はい、すみません」
>

[056]【はつみ】
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[057]「自分の中で二度、三度のチェックをしなさい。
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[058] 何かが起こってからでは遅いのよ?」
>

[059]【なぎさ】
>

[060]「…………」
>

[061]【はつみ】
>

[062]「毎日のことだからと、
>

[063] 当たり前になっているのかもしれないけれど、
>

[064] そんな時にこそこういうインシデントが起こるの」
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[065]【はつみ】
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[066]「先に定期薬として渡しているから、飲んだはず。
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[067] 意識がしっかりしている人だから、大丈夫なはず」
>

[068]【はつみ】
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[069]「そういう思い込みが一番危険だと、
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[070] 看護学校でも習ったでしょう?」
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[071]【なぎさ】
>

[072]「……はい」
>

[073]【はつみ】
>

[074]「今日から、沢井さんとふたりで
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[075] 下膳の際にもダブルチェックをするように。
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[076] わかったわね?」
>

[077]【なぎさ】
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[078]「はい、申し訳ありませんでした」
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[079]主任さんはなぎさ先輩から視線を外し、
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[080]ぐるっと詰所を見渡した。
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[081]【はつみ】
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[082]「最近、与薬関係のインシデントが増えているわ。
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[083] 藤沢さんだけでなく、全員が気をつけてください」
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[084]【なぎさ】
>

[085]「はい……」
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[086]【かおり】
>

[087]「はいっ!」
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[088]【はつみ】
>

[089]「とりあえず藤沢さんは
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[090] インシデント・レポートを作成して、
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[091] 今日中に提出してください」
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[092]【なぎさ】
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[093]「……はい」
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[094]注意を終えた主任さんは
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[095]いつものように忙しそうに
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[096]詰所から出て行ってしまった。
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[097]その背中を見送ったなぎさ先輩は
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[098]疲れた表情で、傍の椅子に座りこんでしまう。
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[099]【なぎさ】
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[100]「もう……、
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[101] なんでこう上手くいかないんだろう」
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[102]つぶやいたなぎさ先輩の顔色が悪い。
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[103]【かおり】
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[104]「あの……なぎさ先輩、
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[105] 疲れてるんじゃないですか……?」
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[106]そう言ってから、
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[107]わたしは次の言葉を探す。
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[108]何かいい提案はないかな。
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[109]なぎさ先輩の気持ちを上向きにして
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[110]元気にできるような、何か……。
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[111]【かおり】
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[112]「そうだ!
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[113] 帰りにショッピングでもしませんか?
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[114] 息抜きにもなるし、美味しいものも食べられるし」
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[115]【なぎさ】
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[116]「ショッピング?」
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[117]【かおり】
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[118]「はいっ!
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[119] 美味しいケーキ屋さんとか、可愛い雑貨屋さん、
>

[120] 一緒に行きませんか?」
>

[121]【なぎさ】
>

[122]「…………」
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[123]沈黙が続く。
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[124]いたたまれない沈黙に、
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[125]言わなきゃよかったかな、と思っちゃいそうになった頃。
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[126]【なぎさ】
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[127]「……そう、ね……。
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[128] 沢井と一緒なら、行こうかな……」
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[129]【かおり】
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[130]「ホントですか!?」
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[131]わたしはぴょんと飛び上がる。
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[132]【かおり】
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[133]「そうと決まれば、さっさと仕事を終わらせて
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[134] 残業ナシで帰りましょう!」
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[135]なぎさ先輩が
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[136]わたしの提案に乗ってくれたことが嬉しい。
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[137]【なぎさ】
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[138]「そうね。
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[139] でも、あたし、レポートがあるから
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[140] 記録とか沢井に任せてもいい?」
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[141]【かおり】
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[142]「はいっ!
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[143] お安い御用ですよ!」
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[144]【かおり】
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[145]「うわー、
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[146] やっぱ平日とはいえ、神庫はにぎやかですね」
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[147]【なぎさ】
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[148]「そだね〜。
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[149] 人もお店も多い〜〜!」
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[150]仕事帰りに電車に乗って買い物に出ることは、
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[151]普段ならちょっと面倒だったり疲れたりするのだけれど。
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[152]今日はなぎさ先輩と一緒だからか、そんなことないの。
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[153]ううん、むしろ、
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[154]テンション上がっちゃってるかも。
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[155]【かおり】
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[156]「あ、なぎさ先輩、あそこ!
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[157] あのお店に可愛い雑貨が色々あるんですよ〜」
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[158]【なぎさ】
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[159]「へぇ。
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[160] あそこは知らなかったなぁ」
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[161]わたしが指を差した先に
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[162]なぎさ先輩が興味深そうな視線を向ける。
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[163]【かおり】
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[164]「後で行ってみましょう?」
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[165]【なぎさ】
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[166]「うん!」
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[167]そんな風に、わたしたちは
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[168]とりとめのない会話を続けながら
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[169]雑貨を見たり、お洋服を見たりして
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[170]ウインドウショッピングを楽しんだ。
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[171]良かった……、
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[172]なぎさ先輩、元気になったみたい。
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[173]横でニコニコと笑いながら話すなぎさ先輩を見ると、
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[174]わたしまで何だか嬉しくなっちゃう。
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[175]わたしの失敗はいつも
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[176]なぎさ先輩がフォローしてくれているんだもん、
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[177]なぎさ先輩の失敗は、わたしがフォローしなくちゃね!
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[178]わたしもなぎさ先輩に負けずに頑張ろう!
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[179]早くなぎさ先輩に追いついて、一緒に頑張りたい!
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[180]【なぎさ】
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[181]「ほらほら、早く行かないとケーキ屋さん
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[182] 閉まっちゃうよ」
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[183]【かおり】
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[184]「わーん、それは困るー!
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[185] さ、なぎさ先輩、急ぎますよ!!」
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[186]【なぎさ】
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[187]「じゃ、競争ね!」
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[188]わたしの返事を待たずに
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[189]なぎさ先輩が走り出す。
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[190]【かおり】
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[191]「ひゃーんっ、なぎさ先輩、
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[192] ズルはナシですよぅ!!」
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[193]笑いながら先を行くなぎさ先輩を追いかけながら、
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[194]わたしの心の中も
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[195]同じようになぎさ先輩の後ろ姿を追いかけていた。
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