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「ちょっと、いつまで寝てるのよ。起きなさいってば」
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ゆさゆさ――揺すられる。
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その繰り返しが、妙に心地良くて意識がまた遠のいて……。
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「こらっ、寝るな!(BROKEN:8_20)
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ぺちぺち――頬を(BROKEN:8_20)
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ちょっと痛い。
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「うぅ……う……由布……?」
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「はぁ……やっと起きた。まったく、いつまで寝てるのよ」
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寝ぼけ眼を擦りながら、寮の部屋を見渡す。
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そういえば、私……昨日は疲れてそのまま寝たんだっけ?
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それが何時だったか覚えてないけれど、まだ眠い……。
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「ほら、さっさと着替えて。遅刻するわよ」
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「遅刻って……朝ご飯は?」
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「あのね、いらないから寝させて、って言ったのはどの口?」
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私、そんなこと言ってたんだ……ぜ、全然、記憶に無い。
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「うぅ、着替える……」
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まだはっきりしない頭で、もぞもぞとTシャツを脱ぎ始める。
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「あー、もうっ!(BROKEN:8_20)
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大きな足音を立てて由布がぴしゃりとカーテンを閉じていく。
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そんなルームメイトの姿を横目にしつつ、私はまだまだ覚醒しそうにない頭で制服に着替えていった。
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午前の授業――。
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寝たらいけないと思えば思うほど、かくんと船を漕いでしまう。
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昨日の疲労が……全然、抜けていない。
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模擬戦もしたし、穢れとも戦ったし……あと歩き回った。
思い出すだけでも、身体がだるくなってくる。
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「ですから、織戸伏での形態は本土とは大きく異なるわけです。
(BROKEN:8_20)
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巫女……また巫女の話かな。
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まったく頭に入ってこないどころか……そのまま……。
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「……んっ……?」
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耳に響くチャイムの音で意識が戻ってきてくれる。
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「あ、起きた」
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「カナちゃん、ちょっと寝過ぎだよ?」
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二人に言われて壁の時計を見ると、既にお昼時……。
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「って、今のチャイム……お昼休みの!?」
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「お昼まで隣でぐーぐー寝られると先生の目が痛いんだけど」
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「うっ……」
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これだけ睨まれてきたと言わんばかり、由布が私をぎろりと睨む。
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「あの、カナちゃん?(BROKEN:8_20)
(BROKEN:8_20)
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そういえば、昨日……私、恵に負けたんだっけ?
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「ううん、平気。ちょっと夜寝付けなくて……あはは」
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お昼休み、このまま教室にいれば、遠山先輩と三輪さんも
やってきそうな気がする。
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一日寝てたことがバレれば……また怒られる気がした。
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「あ、お昼っ……食堂に行ってくるね!」
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「ちょ、ちょっとっ」
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由布の制止を振り切るようにして、私は教室から飛び出していく。
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「カナちゃん、逃げ足早くなったなぁ……ちょっと羨ましい」
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「はぁ……あれは見習ったらダメな例よ、まったく」
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背中から聞こえる声が、ちょっとだけ耳に痛かった。
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List of all oneshots
List of all series

(Recent Oneshots)

Isn't It Fine To XX Freely
That Red on Me
First Love Mint Blue
Summer Fuse
Girl Who Can't Say No (Daga Kotowaru)
Cubic Starship
Anaerobic Love
Missing Rink Side:Shuri
Missing Rink Side:Rina
Heart Pendant

(Recent Series)

The Rain and the Other Side of You
Hana ni Arashi
Kakegurui Yorozu
Tsubakuma!
Someday, We'll Get There
Honto no Kokoro
Hayate X Blade
Motto Hanjuku Joshi
Yuunagi Marbled
Strange Babies