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[Anri]
う〜、ごめんなさい
>

[Aisha]
わかってる、杏里がいろいろ忙しいのは。
>

[Anri]
う〜、ごめんなさい。
>

[Aisha]
だから、気にしないでいい……のよ。私も、邪魔はしたくないし。
>

[Anri]
う〜、ごめんなさい。
>

[Aisha]
だから!
>

[Anri]
だって、アイーシャがそうやって優しくしてくれるほど、なんかすまない気持ちがこみ上げてきて。
>

[Aisha]
そう思ってくれるだけでいいのよ。
>

[Anri]
また、ぐぐっと。
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[Aisha]
……。
>

[Narration]
受話器が、苦笑混じりのため息が拾ってくる。
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[Anri]
……呆れさせてごめんね。
>

[Aisha]
もう……、そんな謝り方もないでしょう?
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[Anri]
でも、なんだか嬉しいよ。アイーシャがなんかどんどん素敵に、綺麗になっていく気がする。ううん、ごめん、気のせいじゃないよね。
>

[Aisha]
え、なに、それ……。
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[Anri]
ほんとにそう思ってるよ。なんて言うのかな、キミが内側から花開いていくのがわかる。
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[Anri]
それを見ていられるのが嬉しいな。
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[Aisha]
……なんて答えればいい……のよ。
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[Narration]
強いリクエストで、杏里に対して敬語を使うのをアイーシャはやめた。しかし、まだ一日では慣れないのか、時々、思い出したように言葉がつまる。
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[Narration]
それすらも、努力への必死さがうかがえて、杏里には心地よい。
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[Anri]
なんでもいいよ。今は声を聞かせてくれれば。
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[Aisha]
……きっと、杏里に影響されたんだわ、私。
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[Anri]
輝きはキミ自身のものだよ。ボクが手伝えたのなら、それは嬉しいんだけどね。
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[Aisha]
……輝き、なんて……。
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[Anri]
どうしたの?
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[Aisha]
……ううん、なんでもない。会いに来れなかったからって、杏里、変なことばっかり言うのね。
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[Anri]
あ、しまった。変なことじゃないのに。
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[Narration]
杏里の声に、微かな笑い声が応える。
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[Anri]
わかった、埋め合わせはするよ。
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[Aisha]
え?
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[Anri]
今日の分も含めて、たっぷりアイーシャとすごす時間をつくろう! ね、日曜日にデートしよう。
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[Aisha]
強引な論法ね。筋が通っているのかいないのか、まるでわからないわ。
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[Aisha]
でも、ありがとう。私も杏里に会いたい。
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[Aisha]
日曜日、楽しみにしてるから……。
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[Narration]
通話が終わり電子音が響く子機を、杏里はしばらく見つめていた。そして。
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[Anri]
やったぁ!
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[Narration]
杏里は歓声をあげると同時に子機を高く放り投げる。そして、頭の先まで湯船に沈み込んだ。
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[Anri]
ふぅ、今日も忙しかったな。まじめに捜査すると大変だ。
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[Anri]
でも、犯人が学生はほとんど知らない通路を使ったっていうのは、きっと重要な情報に違いないぞ。
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[Anri]
教えてくれたイライザに感謝しなくちゃ。
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[Anri]
おまけに素敵なチップももらえたし……。あ、ボクが払ったのか
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[Anri]
そして、今日のトピックス、さすがはヘレナ!
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[Anri]
ソヨンがボクが犯人であることを否定してくれなかったのは残念だけど、仕方ないよね。
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[Anri]
あれ? 犯人は女性らしいってことは、結局、ボクへの疑いは全然晴れないのか。
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[Anri]
あれあれ?
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[Anri]
しかし、悪ふざけがすぎちゃったかな? ヘレナのお説教の長かったこと……。
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[Anri]
同じ二人で時間をすごすなら、Hした方が絶対いいのに……。
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[Anri]
……こんなこと言うから怒られるんだろうけどさ。
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[Anri]
とりあえず、他にもいろんな人に情報を集めてくれるよう頼めたから今日は上出来だな。
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[Anri]
しかし、ビジターズの子達、頑張るのはいいけど……。
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[Anri]
今日見かけた様子じゃ、ちゃんと手がかり探しができてるのかどうか……。
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[Anri]
まあ、かわいい子が頑張ってるんだ。暖かく見守ってあげよう。
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[Anri]
ビジターズのあの三人はちょっと危なっかしいけど。
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[Anri]
明日にまとめて教えてくれるって言ってたっけ。うん、少しは期待してあげなきゃかわいそうかな?
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[Anri]
まあ、かわいい子達だし、楽しみにしておこっと。
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[Anri]
でも、ニキがあんなにボクのために頑張ってくれるなんて、感動しちゃうな。
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[Anri]
おかげで、職員用通路や教員用通路の場所にずいぶん、詳しくなってしまった。
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[Anri]
……夜這いに使えないかな……。
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[Anri]
いや、いやいや、今、そんなことを考えちゃ、レイプ犯のやつと一緒だ!
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[Anri]
よし、一刻も早く犯人を見つけて、自由に通路を使えるようにするぞ!
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[Anri]
しかし、アンシャーリーの捜査は、さすがに彼女らしい……、とは思うけど、ちょっと問題ありだなぁ……。
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[Anri]
まあ、捜査方法がばれたりすることはないと思うけど。
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[Anri]
まあ、先生達の日曜夜の動向がわかったんだからいっか。
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[Anri]
いいんだよな、きっと。アンシャーリー、副作用なんかでないよね……。
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[Anri]
さて……、明日はいよいよ金曜日か……。
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[Anri]
土曜日はかなえさんとの推理の時間だ。うん、勝負は明日だな。
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[Anri]
頑張るぞ、おー!
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List of all oneshots
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(Recent Oneshots)

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That Red on Me
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Girl Who Can't Say No (Daga Kotowaru)
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Anaerobic Love
Missing Rink Side:Shuri
Missing Rink Side:Rina
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Hana ni Arashi
Kakegurui Yorozu
Tsubakuma!
Someday, We'll Get There
Honto no Kokoro
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