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[Anri]
ボンジュール、かなえさん。
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[Narration]
約束の時間通りやってきた杏里を迎えて、天京院は開口一番に尋ねた。
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[Tenkyouin]
……杏里、それ、なに?
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[Anri]
え? 集めた情報なんだけど?
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[Narration]
スポーツバッグからあふれんばかりになっている『情報』を見て、天京院は無表情に杏里の顔を見た。
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[Tenkyouin]
……それ、全部?
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[Anri]
うん。何が大事かって判断はかなえさんがするって言ってたから。
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[Anri]
とりあえず、この一週間で見聞きした事のメモと見つけたもの、全部もってきたよ。
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[Tenkyouin]
………………。
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[Anri]
かなえさん?
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[Tenkyouin]
……いや、始めようか。
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[Narration]
結局、杏里の持参した『情報』の選り分けだけで、午前中がつぶれた。
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[Tenkyouin]
……ふう……。
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[Narration]
沈黙すること十分間。ようやく室内に響いたのは、天京院の低いため息だった。
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[Narration]
杏里もその間、まったく言葉を発していない。
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[Tenkyouin]
だいたい了解した。では、始めようか。
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[Anri]
うん、いいよ。
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[Narration]
天京院は杏里の用意した大量のメモ類の中から、アルマに関するものを適当に取り上げた。
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[Tenkyouin]
アルマ・ハミルトンという人物は、なかなか変わっているようだな。
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[Anri]
まあ、ちょっと……知識が偏っているかな?
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[Tenkyouin]
『ちょっと』ではなく、『だいぶ』だろう?
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[Narration]
杏里は控えめにコメントしたが、天京院はズバリと言いきった。
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[Tenkyouin]
生粋のお嬢様だな。そのせいで、この学園ではむしろ目立つ方じゃない。
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[Tenkyouin]
おかげで、こんなバカとは知らなかった。
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[Anri]
ダメだよかなえさん。バカって言う人がバカなんだから。
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[Tenkyouin]
……それ以外にどう評価しろというんだ。
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[Narration]
杏里がイライザの協力で集めてきた情報の中には、アルマについての級友のコメントも混じっていた。
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[Narration]
あまり多くない親しい友人たちの間では、アルマは「見ていて飽きない娘」と思われているらしい。
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[Narration]
あのボケっぷりが、少女たちにとって丁度いい娯楽になっているのだろう。
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[Tenkyouin]
ここには、それこそ絵に描いたような世間知らずもよく入学してくるがね……。
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[Tenkyouin]
あんな歩くコントみたいな娘は、さすがに珍しいよ。
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[Anri]
いつになく厳しいね、かなえさん。でも……。
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[Narration]
杏里はアルマの名誉のために弁護しようと口を開きかけ……。
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[Anri]
でも……まあ、当たってるかな。
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[Narration]
無慈悲にも同意した。
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[Anri]
けど、いい娘だよ。
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[Tenkyouin]
君が、下級生を悪人だと評したのを聞いたことはないな。
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[Tenkyouin]
……まあいい。これを見る限り、アルマ・ハミルトンの周辺に変わったことはないわけだね。
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[Tenkyouin]
注目すべき怪しげな人物、事件の痕跡はないな。どれも許容範囲内だ。
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[Anri]
そもそも、ひとりで行動することが滅多にないんだよ。
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[Anri]
どこへ行くにも、大抵ウェルズさんが一緒だし、夜は自分の部屋で過ごしていることが多いから。
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[Tenkyouin]
本人の警戒心の薄さを、生活習慣が補っているわけだな。
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[Anri]
うん……それと、他の候補者だけど。
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[Tenkyouin]
なにかあったかね?
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[Anri]
何も。というより、ほとんど会うことすらなかった。
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[Anri]
アルマにかかりっきりだったせいもあるけどね。
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[Tenkyouin]
ふむ、君はあまり器用な方ではないし、ヘタに気を散らさない方がいいだろう。
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[Tenkyouin]
当面、アルマのことだけで手一杯だろう。目付役も難敵のようだし。
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[Anri]
そうだね。……ああ、でもファン・ソヨンとは昨日の夜に会ったよ。
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[Anri]
アルマと一緒に居たんだ。教室に忘れ物があったとかで。
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[Tenkyouin]
ほう。
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[Anri]
ボクを疑ってるのが悲しかったけど、彼女もいい子だね。
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[Anri]
正義感もあるし……なにより、とてもまっすぐに人を見るんだ。
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[Anri]
アルマとはまた違った魅力にあふれてる。事件が片づいたら、ぜひお近づきになりたいなぁ。
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[Tenkyouin]
……まず目の前の問題に、もっと真剣に取り組んでくれ。
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[Anri]
真剣だよ?
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[Tenkyouin]
はいはい。
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[Tenkyouin]
では、次だけど……。
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[Tenkyouin]
犯人が高い知能を持っているというのは、どうやら確かみたいだね。
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[Tenkyouin]
けど、実はこれは、あまり有益な情報でもないな。
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[Tenkyouin]
手口だけなら、その程度のことができる人間は船内に相当いるだろうし。
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[Anri]
……すごいすごいと聞いてはいたけど、この船に乗ってるのって、そんなに頭のいい人が多いのかい?
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[Tenkyouin]
その一面はある……けど、実は問題は別の部分にあってね。
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[Tenkyouin]
この船の乗船資格を得るための審査はとても厳しいし、外部からの侵入に対して非常に神経質なんだが……。
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[Tenkyouin]
内部からの工作には、意外ともろいんだよ。
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[Anri]
そうなの?
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[Tenkyouin]
警戒心が外へ向きすぎているんだな。PSだって、警備員というより風紀委員に毛が生えたようなものだし。
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[Anri]
じゃあ、内部の犯行であるかぎり、誰でもこれぐらいはできるってことかい?
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[Tenkyouin]
そこまでは言わないさ。コンピューターにある程度は詳しくないと駄目だからね。
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[Tenkyouin]
けど、そうした調べ方は船員のプライベートファイルを持ってるPSの方が専門だろう?
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[Tenkyouin]
それで犯人が特定できていない以上、あたし達は違うアプローチで進んでいかないといけないよ。
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[Anri]
なるほど、PSと同じ事をしても駄目か。
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[Tenkyouin]
では、次だけど……。
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[Tenkyouin]
これまでの被害者が、みんな君の好みの女の子だというのは、確かなんだね、杏里?
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[Anri]
……うん。
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[Narration]
どこか苦い表情で、杏里が頷いた。
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[Anri]
特に親しい女の子はいなかったけど、そのうち声をかけようと思っていた娘ばかりだったよ。
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[Narration]
悪びれずに告白する。
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[Tenkyouin]
杏里の好みには、年齢という要素が大きくあるからな……。
>

[Narration]
手元の珈琲の湯気を睨みつつ、天京院は思案した。
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[Tenkyouin]
それを考えると、これまでの4人がすべて杏里の好みというのは、ちょっと無視できない確率だね。
>

[Narration]
職員、船員まで含めれば、船内の者で杏里の好みに合う人間の数は、極めて少数といえる。
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[Tenkyouin]
……この事件には、杏里が深く関わっているのかもしれないよ。
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[Anri]
──え?
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[Tenkyouin]
杏里が犯人ではないにしても、杏里の存在が事件に関わっている可能性を否定できない。
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[Anri]
……それって、どういうこと?
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[Narration]
わからない、という意思表示に、天京院は首を振った。
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[Tenkyouin]
取るに足らないと思われる小さな接点が、当人にとっては運命的な関わりということもあるだろうな。
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[Tenkyouin]
いまはまだ、この事件が杏里にも関わりがあるかもしれないと……それぐらいの事しか言えないよ。
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[Anri]
かなえさんの言うことにしては、曖昧だなあ……。
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[Narration]
杏里の用意した情報を検討し終えた天京院は、心なしか沈んだ顔を見せた。
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[Tenkyouin]
残念だけど、これといって決定的な手がかりはないね。
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[Tenkyouin]
おそらくこれでは、PSが非公開にしている情報にも及ばない。
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[Anri]
うーん……どうすればいいだろう?
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[Tenkyouin]
事件との関係にこだわらず、少しでも多くの人から話を聞くこと。
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[Tenkyouin]
杏里がPSより先をいけるのは、学生からの情報集めぐらいだからね。
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[Anri]
なんだか、まだまだ雲を掴むような話だ。
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[Tenkyouin]
焦ったら負けさ。根気の勝負だよ、杏里。
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[Anri]
うん……。
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[Narration]
これからの捜査のアドバイスをいくつかもらって、杏里は部屋を後にした。
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[Narration]
残された天京院は散らばった情報メモを拾いながら、ふとため息をついた。
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[Tenkyouin]
あと……2週間か……。
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[Tenkyouin]
……ふう……。
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[Narration]
沈黙すること十分間。ようやく室内に響いたのは、天京院の低いため息だった。
>

[Narration]
杏里もその間、まったく言葉を発していない。
>

[Tenkyouin]
……杏里……。
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[Anri]
うん?
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[Tenkyouin]
君はこの1週間、何をやってたんだ?
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[Anri]
あれ、えーと……?
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[Tenkyouin]
こんなクズ情報ばかりじゃ、何もわからないよ!
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[Anri]
──ええっ!?
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[Tenkyouin]
はぁ……もう面倒見切れないな。
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[Anri]
そ、そんな、かなえさん……!
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